5. デバイスとLinuxファイルシステム
5.1 パーティションとファイルシステムの作成
5.1.1 ハードディスク
接続形態の規格
- SATA(Serial ATA)
- SAS(Serial Attached SCSI)
- SCSI
- USB
デバイスファイル
| デバイスファイル | 説明 |
|---|---|
| /dev/sda | 1番目のハードディスク |
| /dev/sdb | 2番目のハードディスク |
| /dev/sbc | 3番目のハードディスク |
| /dev/sdd | 4番目のハードディスク |
| /dev/sr0 | 1番目のCD/DVDドライブ |
| /dev/st0 | 2番目のCD/DVDドライブ |
5.1.2 パーティションの種類
基本パーティション
/dev/sda1~sda4
拡張パーティション
基本パーティションの1つを拡張パーティションにすることが出来る、拡張パーティションの中にはファイルシステムではなく、論理パーティションが格納される
論理パーティション
拡張パーティション内に作成されたパーティションのこと。/dev/sda5移行になる
5.1.3 ルートファイルシステム
ルートファイルシステムに必要なディレクトリ
| ディレクトリ | 内容 |
|---|---|
| /bin, /sbin | システムに必要なコマンド、プログラム |
| /etc | 各種設定 |
| /lib | ライブラリ |
| /dev | デバイスファイル |
5.1.4 パーティション管理コマンド
fdisk
パーティションの作成、削除、変更、情報表示などを行う。
# fdisk -l /dev/sda
| サブコマンド | 機能 |
|---|---|
| l | パーティションのタイプを一覧表示する |
| n | パティションを作成する |
| d | パーティションを削除する |
| p | パーティションテーブルを表示する |
| t | パーティションのタイプを変更する |
| a | ブートフラグのオン・オフを切り替える |
| w | パーティションテーブルの変更を保存して終了する |
| q | パーティションテーブルの変更を保存しないで終了する |
| m | ヘルプメニューを表示する |
gdisk
GPT(GUIDパーティションテーブル)を利用した操作を行う
- GPT : 扱えるハードディスクの制限なし、128個まで作成可能
- MBR : 扱える容量は2TBまで
parted
MBRにもGPTにも対応したパーティション操作コマンド 一括して処理を実行することも可能
| サブコマンド | 機能 |
|---|---|
| check 番号 | ファイルシステムの簡単なチェックを行う |
| mklabel [gpt,msdos] | 新しいパーティションテーブルを作成する |
| mkpart 種別 開始 終了 | 指定した種別のパーティションを作成する |
| rm 番号 | 指定したパーティションを削除する |
| print, p | パーティションテーブルを表示する |
| quit, q | 終了する |
5.1.5 ファイルシステムの作成
- ファイルシステム : ファイルとしてディスク上のデータを扱う仕組み
- セクタ : ディスク上の区画。1セクタ512バイト、CD-ROMで2,048バイト、媒体によって様々
- ブロック : ファイルシステムがデータを保存する単位
- iノード : ファイルの属性や管理情報
ファイルシステムの種類
| ファイルシステム | 説明 |
|---|---|
| ext2 | Linuxの標準ファイルシステム |
| ext3 | ext2にジャーナリング機能を加えたファイルシステム |
| ext4 | ext3を機能拡張したファイルシステム |
| ReiserFS | 高速なジャーナリングファイルシステム |
| XFS | SGI社が開発したジャーナリングファイルシステム |
| JFS | IBM社が開発したジャーナリングファイルシステム |
| Btrfs | 高度な機能を備えたファイルシステム |
| iso9660 | CD-ROMのファイルシステム |
| msdos | MS-DOSのファイルシステム |
| vfat | SDカードや古いWindowsで使われるファイルシステム |
| nfs | NFS(Network File System) |
mkfs
パーティション上にファイルシステムを作成するコマンド
| オプション | 機能 |
|---|---|
| -t ファイルシステムタイプ | ファイルシステムの種類を指定する |
| -c | 実行前に不良ブロックを検査する |
mkfsから呼び出されるプログラム
| ファイルシステム | プログラム | mkfsコマンドの書式 |
|---|---|---|
| ext2 | mkfs.ext2 | mkfs -t ext2 |
| ext3 | mkfs.ext3 | mkfs -t ext3 |
| ext4 | mkfs.ext4 | mkfs -t ext4 |
| XFS | mkfs.xfs | mkfs -t xfs |
| VFAT | mkfs.vfat | mkfs -t vfat |
| Btrfs | mkfs.btrfs | mkfs -t btrfs |
mke2fs
ext2, ext3, ext4ファイルシステムを作成することが出来る
| オプション | 機能 |
|---|---|
| -t ファイルシステムタイプ | ファイルシステムの種類を指定する |
| -j | ext3ファイルシステムを作成する |
| -c | 実行前に不良ブロックを検査する |